サイディング外壁の塗装ポイント|10年後に後悔しないために知っておくべきプロの視点

サイディング外壁の塗装ポイント|10年後に後悔しないために知っておくべきプロの視点
目 次

    サイディング外壁は、現在の日本の戸建て住宅の約70〜80%で採用されている一般的な外壁材です。

    しかし、「サイディングは丈夫」「メンテ不要」という誤解が広がっていることもあり、
    適切な時期に塗装をしなかった結果、反り・割れ・雨漏りなどの大きなトラブルに発展するケースも少なくありません。

    この文章では、サイディング外壁に特化して「塗装で失敗しないためのポイント」を徹底解説 します。

    目次

    ◆ 第1章:サイディング外壁とは?最初に知っておくべき基礎知識

    サイディングとは「板状の外壁材」の総称で、工場で生産されたパネルを家の外周に貼り付けてつくる外壁のことです。大きく分けて以下の4種類があります。

    ■ ① 窯業系サイディング(約80%)

    セメントと繊維質を混ぜて作られた最も一般的な外壁材。

    特徴

    • デザインが豊富
    • 防火性に優れる
    • コストが安い
    • 塗装が必要
    • 水を吸いやすい(要メンテ)

    窯業系サイディング=塗装が必要
    という事実は非常に重要です。

    ■ ② 金属サイディング(ガルバリウム鋼板)

    金属製のサイディングで、近年人気が拡大。

    特徴

    • 軽量
    • 耐久性が高い
    • モダンな外観
    • 雨音が気になる場合も
    • サビ対策が重要

    主に「再塗装」が必要。

    ■ ③ 木質サイディング

    自然素材を活かした外観が魅力。

    特徴

    • 高級感
    • 調湿性
    • 退色しやすい
    • 防腐・防虫対策必須

    塗装ではなく「保護塗料」によるメンテが中心。

    ■ ④ 樹脂サイディング(日本では少数)

    北米で一般的。耐久性が高く塗装不要。

    今回のガイドは、日本で最も多い「窯業系サイディング」を中心に解説していきます。

    ◆ 第2章:なぜサイディングは塗装が必要なのか?

    サイディングは「工場出荷時に塗装されている」ため、最初のうちは美観も耐久性も問題ありません。

    しかし、この初期塗装は 約10年を目安に劣化します。

    ■ 理由①:サイディングは水を吸う素材だから

    窯業系サイディングはセメントが主成分。

    セメント=水を吸う性質があります。

    塗膜が劣化すると

    雨水が吸収され

    膨張や収縮が起き

    割れ・反り・欠け・雨漏りに発展

    というメカニズム。

    ■ 理由②:紫外線で塗膜が劣化するから

    外壁塗装最大の敵=紫外線。

    紫外線により以下が発生します

    • 色あせ
    • チョーキング(白い粉が付く)
    • ひび割れ
    • 塗膜の硬化

    これらは“塗替えのサイン”です。

    ■ 理由③:目地コーキングが必ず劣化するから

    サイディングには“板と板のつなぎ目”があります。ここに使用されるのが コーキング(シーリング)

    このコーキングは外壁より早く劣化します。

    コーキング劣化=雨漏りリスク
    であり、サイディング塗装では必ずプロも重要視します。

    ◆ 第3章:サイディングの劣化症状を知る

    以下の症状は、塗装すべき明確なサインです。

    ① チョーキング(白い粉)

    壁を触ると粉がつく状態。塗膜の防水性がなくなっています。

    ② コーキングの割れ・破断

    • ひび割れ
    • 隙間
    • 黒ずみ
    • 剥離

    1つでもあれば 雨漏りの入口 です。

    ③ サイディングの反り

    板が外側に湾曲する現象。

    原因:吸水 → 乾燥 → 膨張収縮
    放置すると張替えになります。

    ④ ひび割れ(クラック)

    表面だけのヘアークラックなら塗装で対応可。
    深い亀裂は補修が必要。

    ⑤ カビ・苔・藻

    水が残る外壁の証拠。
    防水性が切れているサインです。

    ⑥ 表面の剥がれ・膨れ

    内部に水が入っている危険サイン。

    ◆ 第4章:サイディング塗装の最適時期

    戸建て住宅のほとんどは10年前後が塗替えのタイミングです。

    ただし実際には次のチェックが重要

    • チョーキングあり → 要塗装
    • コーキング割れ → 要打ち替え
    • 色あせ → 劣化進行中
    • ひび割れ → 補修+塗装
    • 苔・藻 → 防水性なし

    一つでも該当したら“塗替え時期”と考えて良いです。

    ◆ 第5章:サイディング塗装で絶対に知っておくべき10のポイント

    ここから本題です。サイディングを長持ちさせるための塗装ポイントをプロ視点で10項目にまとめました。

    ■ 【ポイント1】コーキング工事が最重要工程

    サイディング塗装の9割は、「コーキングの質で決まる」と言っても過言ではありません。

    ◎ コーキング劣化の放置は死角から雨漏りへ

    • 破断
    • 隙間
    • 亀裂
    • 剥がれ

    これらはすべて「雨の入り口」。

    ◎ 基本は“打ち替え”

    古いコーキングを撤去し、新しいものに交換するのが正解。

    ◎ 高耐久コーキングを選ぶ

    例:オートンイクシード(耐久20年)など塗料より寿命が長く、メンテサイクルも伸びます。

    ■ 【ポイント2】下地処理の丁寧さが寿命を左右する

    サイディング塗装では特に 下地処理の質 が重要です。

    下地処理には

    • 高圧洗浄
    • 浮き・割れ補修
    • 旧塗膜の処理
    • サビ落とし(金属部分)
    • 目地周りの調整

    などが含まれます。

    手抜きされると

    • 早期剥がれ
    • 塗膜の密着不良
    • 防水性能不足

    が発生し、寿命が半分になることすらあります。

    ■ 【ポイント3】サイディングは“塗料選び”がとても重要

    主な塗料の種類

    • シリコン(耐久10〜12年)
    • フッ素(耐久15〜18年)
    • 無機系(耐久18〜25年)
    • 遮熱塗料(夏の暑さ対策)
    • 低汚染塗料(汚れが付かない)
    • 断熱塗料(温度差対策)

    築年数や住宅環境に合わせて選ぶことが重要。

    ■ 【ポイント4】クリヤー塗装の適用条件を必ず確認

    サイディングの柄を消したくない場合は透明塗料(クリヤー塗装)が最適です。ただし 劣化が軽度のときのみ可能。

    • ひび割れ
    • チョーキング
    • コーキング破断
    • 汚れの浸透

    これらがあるとクリヤーはNG。“築10年以内+劣化軽度”が目安。

    ■ 【ポイント5】多色サイディングは「多彩仕上げ」も選択肢

    デザイン系サイディング(レンガ調・石柄など)は、通常の塗装だと単色になってしまいます。そこで人気なのが多彩模様仕上げ(多彩仕上げ)

    • デザイン性を維持
    • 高級感
    • 汚れが目立ちにくい
    • 耐久性が高い

    などのメリットがあります。

    ■ 【ポイント6】反り・割れがある場合は塗装だけではダメ

    サイディングの反りは、塗装をしても直りません。

    改善方法

    • ビス止め
    • 張替え
    • カバー工法

    反りを放置すると 家の中に水が入る ため注意。

    ■ 【ポイント7】付帯部塗装もセットで行うべき

    サイディングだけ塗っても家は守れません。

    • 雨樋
    • 破風
    • 鼻隠し
    • 軒天
    • シャッターボックス
    • 幕板
    • 水切り板金

    これらも劣化します。

    外壁と同時に塗ることで施工費を大幅に節約できます(足場一回で済む)。

    ■ 【ポイント8】サイディングは“熱で劣化する”

    黒・濃色の外壁は特に劣化が早い。遮熱塗料を使うことで

    • 温度上昇を抑える
    • 塗膜が長持ちする
    • コーキングが延命される

    というメリットがあります。

    ■ 【ポイント9】正しい塗り回数は「3回塗り」

    基本工程

    1. 下塗り
    2. 中塗り
    3. 上塗り

    この3回が塗膜を形成する最低ラインです。

    ■ 【ポイント10】雨漏りゼロの家は“コーキング”と“付帯部処理”で決まる

    サイディングは“板の集まり”です。だからこそコーキングと付帯部が雨漏りの要所になります。

    • コーキング破断
    • 幕板の隙間
    • サッシ周り
    • 水切り周辺
    • 換気フード

    これらの処理が甘いと確実に劣化が早まります。

    ◆ 第6章:サイディングの塗装工程を分かりやすく紹介

    プロが行う塗装工程を“お客様が理解しやすい順序”で説明します。

    【工程1】現地調査(劣化診断)

    • サイディングの状態
    • コーキング劣化
    • 反り・割れ
    • 汚れ・カビ
    • 水の流れ
      を確認。

    【工程2】足場設置

    飛散防止と安全のため。

    【工程3】高圧洗浄

    旧塗膜・汚れ・苔などを除去。

    【工程4】コーキング工事(打ち替え推奨)

    最重要工程。

    【工程5】下地処理

    • サビ落とし
    • クラック補修
    • 反りのビス止め

    など。

    【工程6】下塗り(シーラー・プライマー)

    サイディングと塗料を密着させる“接着剤”の役割。

    【工程7】中塗り

    塗膜の厚みと耐久性を作る層。

    【工程8】上塗り

    仕上がりと外観の決め手。

    【工程9】付帯部塗装

    雨樋・破風・幕板など。

    【工程10】最終検査・引き渡し

    ◆ 第7章:サイディング塗装に失敗しないためのチェックポイント

    お客様が失敗しないために必要なチェックです。

    ✔ コーキングは“打ち替え”が基本

    ✔ 塗料はメーカー品を使用しているか

    ✔ 見積に「工程数」「使用缶数」が明記されているか

    ✔ 高圧洗浄の圧力は適切か

    ✔ 下塗りの種類が適切か

    ✔ 塗布量の記載があるか

    ✔ 担当者が専門知識を持っているか

    これらが不十分だと手抜きリスクが高まります。

    ◆ 第8章:塗装以外に必要な場合(張替え・カバー工法)

    塗装では対応できないケースもあります。

    ■ 張替え(全面交換)

    • 重度の反り
    • 雨漏り被害
    • サイディングの欠落

    ■ カバー工法(上から新しい外壁を張る)

    外壁の上に外壁を重ねる工法。

    • 断熱性アップ
    • 工期が短い
    • デザイン一新

    ◆ 第9章:10年後に後悔しないサイディング塗装のまとめ

    ◎ サイディングは必ず塗装が必要

    → 水を吸う素材だから

    ◎ 劣化サインは必ず見逃さない

    → チョーキング・コーキング割れ・反り・カビ

    ◎ コーキング工事が最重要

    → 雨漏りの入口を塞ぐ

    ◎ 基本は3回塗り

    → 耐久性が倍以上違う

    ◎ 塗料は適材適所

    → シリコン・フッ素・無機・遮熱など

    ◎ デザイン重視なら

    → クリヤー塗装 or 多彩仕上げ

    ◎ 反りやひび割れがひどい時は塗装できない

    → 張替え・カバーを検討

    ◎ 付帯部塗装もセットで行うのが正解

    → 足場代の節約・仕上がり向上

    サイディング外壁の塗装は、ただ“色を塗る工事”ではなく、家を守り、雨漏りを防ぎ、資産価値を維持するための重要なメンテナンスです。

    正しい知識があれば、塗装工事は決して難しくありません。このガイドを参考に、ぜひご自宅に最適な塗装をご検討ください。

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