鉄はどうしてさびるのか?|外壁・屋根塗装が住まいを守る本当の理由

鉄はどうしてさびるのか?|外壁・屋根塗装が住まいを守る本当の理由
目 次
    外壁塗装や屋根塗装をご検討中のお客様から、 「塗装って本当に必要なんですか?」 「見た目がまだ大丈夫なら、しなくてもいいのでは?」 というご質問をいただくことがあります。 その疑問を解くためには、「鉄はなぜさびるのか」という、とても基本的で重要な仕組みを知ることが近道です。住宅に使われている金属部材や建材の多くは、この「さび」の性質と深く関係しています。 本記事では、 ・鉄がさびる仕組み ・さびが発生すると何が起こるのか ・住宅にはどれほど多くの鉄が使われているのか ・さびを防ぐ唯一の方法とは何か ・なぜ外壁塗装・屋根塗装が必要なのか を、順を追って詳しく解説していきます。

    ■そもそも「さび」とは何か?

    「さび」とは、鉄が空気中の酸素や水分と反応して変質した状態のことを指します。専門的には「酸化」と呼ばれる現象です。

    鉄は非常に安定を求める性質を持っている

    鉄は、自然界では非常に安定した状態を好みます。ところが、私たちが利用している鉄は、 ・鉄鉱石を高温で精錬 ・人工的に加工 することで作られた、本来は不安定な状態の物質です。そのため鉄は、 「元の安定した状態に戻ろう」 とする力を常に持っています。 この「元の状態に戻ろうとする過程」こそが、さびの正体です。

    ■鉄がさびるために必要な3つの条件

    鉄がさびるには、次の3つの条件がそろう必要があります。
      1. 水分
      1. 酸素
    この3つが同時に存在すると、鉄は必ずさびていきます。

    水があるだけではさびない?

    意外に思われるかもしれませんが、水だけでは鉄はさびません。また、酸素だけでもさびません。水と酸素が同時に存在することこれが重要なポイントです。つまり、 ・雨 ・湿気 ・結露 ・朝露 が発生しやすい屋外環境は、鉄にとって非常に過酷な環境なのです。

    ■さびはどのように進行するのか?

    鉄が水と酸素に触れると、表面で次のような反応が起こります。
      1. 鉄が電子を放出する
      1. 酸素と水が電子を受け取る
      1. 鉄が酸化鉄へと変化する
    この酸化鉄が、私たちが目にする「赤茶色のさび」です。

    一度さびると止まらない理由

    さびの厄介な点は、一度発生すると進行が止まらないことです。なぜなら、 ・さびは水分を保持しやすい ・表面がデコボコになり、さらに水が溜まる という性質を持っているからです。つまり、 さび → 水分保持 → さらにさびる という悪循環が生まれます。

    ■住宅にはどれほど多くの鉄が使われているのか?

    「うちは木造住宅だから鉄は関係ない」そう思われる方も多いですが、実際には住宅の至る所に鉄が使われています。

    屋根に使われている鉄

    ・金属屋根(トタン・ガルバリウム鋼板) ・屋根板金 ・棟板金 ・雨押え板金 これらはすべて鉄を主成分としています。

    外壁まわりに使われている鉄

    ・外壁下地の金属部材 ・胴縁 ・水切り板金 ・幕板 ・シャッターBOX 外壁の目立たない部分ほど、実は鉄部が集中しています。

    ベランダ・付帯部の鉄

    ・手すり ・フェンス ・階段 ・庇(ひさし) これらもさびやすい代表的な部位です。

    ■さびが住宅に与える深刻な影響

    さびは「見た目が悪くなる」だけではありません。

    ① 強度の低下

    鉄はさびることで、 ・厚みが減る ・内部がスカスカになる 結果として、本来の強度を失っていきます。屋根板金や手すりなどでは、安全面にも大きく関わります。

    ② 穴あき・破損

    さびが進行すると、 ・鉄板に穴が開く ・雨水が侵入する といった状態になります。特に屋根では、雨漏りの直接原因になることも少なくありません。

    ③ 周囲の建材への悪影響

    鉄部がさびると、 ・さび汁が外壁を汚す ・コンクリート内部へ影響 といった二次被害も発生します。

    ■さびを防ぐためにできる唯一の方法

    鉄がさびる条件を思い出してください。 ・鉄 ・水 ・酸素 このうち、住宅で完全に排除できないものは何でしょうか?答えは、 ・水 ・酸素 です。雨や湿気、空気を完全に遮断することは不可能です。 ではどうするのか。

    鉄を水と酸素から隔離する

    その方法が、塗装による保護です。塗装は、 ・鉄の表面を覆う ・水分を遮断する ・酸素の接触を防ぐ という役割を果たします。

    ■外壁塗装・屋根塗装の本当の目的

    ここで重要なのは、外壁塗装・屋根塗装の目的です。多くの方が、 「見た目をきれいにする工事」 と考えていますが、それはあくまで副次的な効果です。

    塗装の本来の役割は「保護」

    外壁塗装・屋根塗装の最大の役割は、 ・建材を水分から守る ・さびや腐食を防ぐ ・住宅の寿命を延ばす ことです。

    ■屋根塗装が必要な理由(鉄との関係)

    屋根は住宅の中で、最も過酷な環境にさらされています。 ・直射日光 ・雨 ・風 ・寒暖差 金属屋根や板金部は、塗膜が劣化するとすぐにさびが始まります。

    塗膜が劣化するとどうなる?

    ・防水性が低下 ・鉄が露出 ・さびが発生 この状態で放置すると、屋根材の交換が必要になるケースもあります。

    ■外壁塗装が必要な理由(鉄との関係)

    外壁そのものが金属でなくても、外壁の内部・周囲には多くの鉄部があります。塗装によって、 ・外壁からの雨水侵入を防ぐ ・内部鉄部の腐食を防止 する役割があります。

    ■「まださびていない」うちに塗装する重要性

    さびは、目に見えた時点ですでに進行しています。軽度のうちは塗装で対応できますが、 ・穴あき ・腐食 まで進行すると、交換工事が必要になります。

    塗装は「修理」ではなく「予防」

    医療に例えるなら、 ・塗装 → 予防医療 ・交換 → 外科手術 です。予防にかかる費用は、治療に比べてはるかに小さく済みます。

    ■まとめ:鉄の性質を知ると、塗装の必要性が見えてくる

    鉄は、 ・必ずさびる ・放置すれば進行する という性質を持っています。住宅において、 ・鉄を使わない家は存在しない ・屋外環境はさびを促進する という現実を考えると、塗装による定期的な保護は不可欠です。外壁塗装・屋根塗装は、 ・見た目を整える工事 ではなく ・住まいを長く守るための工事 だということを、ぜひ知っていただきたいと思います。 後悔のないリフォームを実現するためには、以下のポイントを押さえて業者を選ぶことが重要です。
      • 中間マージンのかからない、職人直営の自社施工会社を選ぶ。
      • 地域に根ざし、その土地の気候や特性を熟知している会社を選ぶ。
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