カラー鋼板(カラー鉄板)の塗り替えとは?|金属屋根・外壁を長持ちさせるための基本とポイントを徹底解説

カラー鋼板(カラー鉄板)の塗り替えとは?|金属屋根・外壁を長持ちさせるための基本とポイントを徹底解説
目 次

    カラー鋼板(カラーこうはん)とは、金属の鋼板に「色付き塗装(塗膜)」を工場でコーティングした建材のことです。
    一般住宅では、
    ● 金属屋根(ガルバリウム鋼板・カラー鉄板)
    ● 金属サイディング
    ● 雨樋や破風の板金
    などに広く使用されています。

    カラー鋼板は工場で焼付塗装されているため非常に強い塗膜を持っていますが、紫外線・雨水・経年劣化により徐々に色褪せ・サビが進行する建材です。

    そのため、屋根や外壁にカラー鋼板が使われている住宅では10〜15年ごとの塗り替えが必要になります。

    ここでは、カラー鋼板の塗り替えについて
    「なぜ必要?」
    「何年ごと?」
    「どんな塗料?」
    「施工の流れは?」
    をわかりやすく解説します。

    目次

    ■ カラー鋼板とは?

    カラー鋼板とは、鋼板に「化成処理→下地塗装→上塗り→焼付塗装」を行った金属建材。

    一般的な種類は以下のとおり

    ● ガルバリウム鋼板(シリコンやフッ素の工場塗装)
    ● カラーGL鋼板
    ● カラー鉄板(旧名称:トタン)
    ● 金属サイディング

    見た目はとてもきれいで耐候性も高いですが、工場で塗られた塗膜も、経年により必ず劣化します。

    ■ カラー鋼板の劣化症状

    カラー鋼板が劣化すると、次のような症状が現れます。

    ✔ 色褪せ

    紫外線で塗膜が退色し、光沢が失われる。

    ✔ チョーキング(白い粉)

    表面を触ると粉が付く状態。塗膜が分解しているサイン。

    ✔ サビ

    塗膜が薄くなると金属が酸化し、サビが発生。

    ✔ 塗膜の剥がれ

    進行するとパリパリと剥離し、保護力が失われる。

    ✔ 変形・歪み

    劣化が進むと金属が膨らんだり波打つことも。これらが起きる前に塗装することが重要です。

    ■ カラー鋼板を塗り替える理由

    ① サビの発生・進行を防ぐため

    金属は水分と酸素で必ずサビが出るため、塗膜で保護する必要があります。

    ② 雨漏りを防ぐため

    サビや釘浮きが進行すると雨漏りの原因に。

    ③ 美観を保つため

    色褪せた屋根や外壁は家全体が古く見えるため、塗り替えで一新できます。

    ④ 建材の寿命を延ばすため

    サビが進行すると穴が空き、張替えやカバー工法が必要になる場合も。塗装を行うことで寿命を大きく延ばせます。

    ■ 塗り替えのタイミング(年数)

    一般的な塗り替え時期は…

    10〜15年が目安

    ただし、以下の場合は早めの塗替えが必要

    ✔ 海沿い(塩害)
    ✔ 高温多湿地域(九州など)
    ✔ 日当たりが強い(屋根南面)
    ✔ サビが出始めている

    外壁より屋根の方が劣化は早い傾向があります。

    ■ カラー鋼板塗装で重要なポイント

    カラー鋼板は金属なので、通常の外壁塗料とは違う“専用の下塗り(プライマー)”が必要です。

    最重要ポイントはコレ。

    ◎【最も重要】金属専用プライマーが必須

    カラー鋼板には「金属面に密着する下塗り材」が必要です。

    代表例
    ● 2液型エポキシ系プライマー
    ● サビ止めプライマー
    ● 高付着型変性エポキシ

    これを省くと…

    × 数ヶ月で剥がれる
    × サビが止まらない
    × 塗膜が密着しない

    などの施工不良につながります。

    ■ カラー鋼板に適した塗料(上塗り)

    耐久性の高い塗料が推奨されます。

    ● 無機塗料(最も長持ち)

    耐久20〜25年・色褪せに強い。

    ● フッ素塗料(屋根に最適)

    耐久15〜20年・紫外線に非常に強い。

    ● ラジカル制御塗料

    耐久12〜15年・コスパ良い。

    ● シリコン塗料

    耐久10〜13年・価格を抑えたい場合。屋根のカラー鋼板には 無機・フッ素が最適 です。

    ■ カラー鋼板の塗り替え工程

    工程を誤ると剥離トラブルにつながるため、非常に重要な工程です。

    Step① 高圧洗浄

    汚れ・サビ・旧塗膜をしっかり除去。

    Step② ケレン(研磨)

    金属部分を研磨し、サビや浮いた塗膜を取り除く。密着性を高める重要工程。

    Step③ 下塗り(サビ止めプライマー)

    金属専用の防錆プライマーを塗布。

    Step④ 中塗り

    選んだ上塗り塗料を塗布。

    Step⑤ 上塗り

    さらにもう一度塗り重ねることで耐久性を確保。

    Step⑥ 最終チェック

    塗膜厚・ピンホール・剥がれがないか確認。

    ■ カラー鋼板塗装の費用相場

    塗装面積や状態により異なりますが、一般的には

    ● 屋根(カラー鋼板)
     60万〜100万円前後(30坪)

    ● 外壁(金属サイディング)
     80万〜130万円前後

    塗料の種類・劣化具合で価格は大きく変動します。

    ■ カラー鋼板の塗り替えに向いている人

    ✔ サビが出始めている
    ✔ 屋根が色褪せて古く見える
    ✔ 長く家に住む予定がある
    ✔ メンテナンスコストを抑えたい
    ✔ これ以上劣化させたくない
    ✔ 建物寿命を延ばしたい

    塗装することで見違えるほどキレイになります。

    ■ カラー鋼板塗装のQ&A(お客様から多い質問10選)


    Q1:サビが出ていても塗装できますか?

    A:できますが、ケレン作業やサビ転換材が必要です。
    重度のサビは張替えを検討することもあります。


    Q2:塗装はどれくらい持ちますか?

    A:塗料によって異なりますが、
    ● 無機:20〜25年
    ● フッ素:15〜20年
    ● ラジカル:12〜15年
    ● シリコン:10〜13年
    が目安です。


    Q3:屋根と外壁、どちらもカラー鋼板です。塗料は変えるべき?

    A:はい。屋根は紫外線が強いため、外壁より上位塗料が推奨されます。


    Q4:自分で塗れますか?

    A:密着が難しいためDIYは不向きです。下塗りを間違えるとすぐ剥がれます。


    Q5:色はどれくらい選べますか?

    A:基本色から遮熱色まで多数あります。
    屋根は濃色・外壁は淡色が人気です。


    Q6:雨漏りしていても塗装できますか?

    A:いいえ。
    雨漏りは塗装では直らないため、まず原因を補修する必要があります。


    Q7:何年サイクルで塗り替えるべき?

    A:一般的には10〜15年ですが、
    錆・色褪せの程度で早まることもあります。


    Q8:塗料で遮熱効果はありますか?

    A:あります。
    遮熱フッ素・遮熱無機が人気です。


    Q9:塗装しないとどうなる?

    A:サビが進み、穴あき・雨漏りの危険性が高まります。


    Q10:ガルバリウム鋼板も塗装が必要ですか?

    A:はい、必要です。
    ガルバリウムはサビに強いですが、塗膜は劣化します。


    ■ まとめ

    カラー鋼板は丈夫な建材ですが、塗膜は必ず劣化するため、10〜15年ごとの塗り替えが必要です。

    ● サビを防ぐ
    ● 雨漏りを防ぐ
    ● 美観を回復する
    ● 建物の寿命を延ばす

    これらの効果が得られるため、金属屋根・金属サイディングを長持ちさせるうえで塗装は必須のメンテナンスです。

    福岡で外装リフォームをご検討の際は、私たちトラストホームにご相談ください。
    トラストホームでは、建物を知り尽くしたプロとして、お客様が納得できるまで分かりやすくご説明し、詳細で透明性の高いお見積書をご提出します。
    職人直営の自社施工により中間マージンをカットし、適正価格で高品質な工事を実現。
    最長10年の品質保証で、施工後も末永くお客様のお住まいをお守りします。
    福岡の気候風土を熟知したスタッフが、迅速かつ丁寧に対応いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

    外壁塗装関連記事