砂壁状塗料とは?|和風からモダンまで対応できる意匠性塗料の基礎知識と選び方

砂壁状塗料とは?|和風からモダンまで対応できる意匠性塗料の基礎知識と選び方
目 次

    住宅や店舗の内装・外装において、「質感」や「雰囲気」を重視する方が増える中、近年あらためて注目されているのが砂壁状塗料です。

    砂壁状塗料は、従来のビニールクロスや一般的な塗装では表現できない、自然素材のような凹凸感・落ち着き・高級感を演出できる仕上げ材として、多くの場面で採用されています。

    この記事では、砂壁状塗料について、詳しく解説します。

    砂壁状塗料とは?

    砂壁状塗料の基本的な定義

    砂壁状塗料とは、塗料の中に細かい砂や骨材(粒子)を配合し、塗装後に砂壁のような凹凸のある質感を再現できる塗料のことを指します。

    見た目は左官仕上げの砂壁に近く、

    ・和風住宅
    ・和室
    ・古民家
    ・落ち着いた店舗空間

    などと非常に相性が良いのが特徴です。

    従来の「砂壁」との違い

    昔ながらの砂壁は、

    ・左官職人による施工
    ・自然素材(砂・糊など)
    ・施工難易度が高い

    といった特徴がありました。一方、砂壁状塗料は、

    ・塗料として製品化
    ・ローラーやコテで施工可能
    ・品質が安定しやすい

    という点で、現代の住宅事情に合った進化型の砂壁といえます。

    砂壁状塗料が注目される理由

    理由① 意匠性が高い

    砂壁状塗料は、表面に自然な凹凸が生まれるため、

    ・光の当たり方で表情が変わる
    ・単調になりにくい
    ・高級感・重厚感が出る

    といった、意匠性の高さが大きな魅力です。

    理由② 和風・洋風どちらにも対応できる

    「砂壁=和風」というイメージを持たれがちですが、近年の砂壁状塗料は粒子の大きさや仕上げ方によって、

    ・和モダン
    ・ナチュラル
    ・シンプルモダン

    など、洋風住宅にも違和感なく馴染みます。

    理由③ クロスにはない質感

    ビニールクロスは施工性に優れていますが、

    ・質感が均一
    ・経年で剥がれやすい

    という側面もあります。砂壁状塗料は、塗り壁ならではの一体感があり、空間全体を落ち着いた印象に仕上げることができます。

    砂壁状塗料の主な種類

    砂壁状塗料には、用途や性能によっていくつかの種類があります。

    ① 内装用 砂壁状塗料

    主に室内の壁・天井に使用されるタイプです。

    特徴

    ・意匠性重視
    ・比較的やわらかい質感
    ・和室やリビングに適している

    和室のリフォームで、「古い砂壁がポロポロ落ちるのをどうにかしたい」という相談から採用されるケースが多く見られます。

    ② 外装用 砂壁状塗料

    外壁用に耐候性を高めたタイプです。

    特徴

    ・耐久性が高い
    ・雨・紫外線に強い
    ・重厚感のある外観に仕上がる

    一般的な外壁塗料とは異なり、塗り壁風の外観を演出できます。

    ③ 意匠性塗料(デザイン塗料)タイプ

    砂壁状塗料の中でも、特にデザイン性を重視した製品群です。代表的なものとして、アイカ工業の意匠性塗材や、日本ペイントのデザイン塗料などがあります。

    特徴

    ・粒子サイズが選べる
    ・仕上げパターンが豊富
    ・店舗・施設でも多く採用

    砂壁状塗料のメリット

    メリット① 高いデザイン性

    最大のメリットは、やはり見た目の美しさです。

    ・凹凸による陰影
    ・手仕事感のある仕上がり
    ・空間の格を上げる効果

    は、クロスや一般塗料では得られません。

    メリット② 継ぎ目が出ない

    塗り壁仕上げのため、

    ・クロスの継ぎ目
    ・ジョイントのライン

    がなく、壁面が非常にすっきりします。

    メリット③ 補修・塗り替えが可能

    砂壁状塗料は、

    ・部分補修
    ・上塗り

    が可能なケースが多く、将来的なメンテナンスにも対応しやすい点が魅力です。

    メリット④ 落ち着いた空間づくりに向いている

    凹凸のある壁面は、光をやわらかく反射するため、

    ・目に優しい
    ・リラックスしやすい

    といった心理的効果も期待できます。

    砂壁状塗料のデメリット・注意点

    デメリット① 施工費用が高くなりやすい

    ビニールクロスと比較すると、

    ・材料費
    ・施工手間

    の分、費用は高くなる傾向があります。

    デメリット② 施工品質に差が出やすい

    砂壁状塗料は、

    ・下地処理
    ・塗り方
    ・粒子の均一性

    によって仕上がりが大きく変わります。経験の少ない業者が施工すると、

    ・ムラが出る
    ・質感が不均一

    といった問題が起こりやすいため、施工実績のある業者選びが重要です。

    デメリット③ 凹凸に汚れが付着しやすい場合がある

    特に内装では、

    ・手垢
    ・ホコリ

    が凹凸部分に溜まりやすいケースもあります。場所によっては、粒子の細かいタイプを選ぶなどの工夫が必要です。

    砂壁状塗料の施工方法

    下地処理が仕上がりを左右する

    砂壁状塗料の施工では、

    ・既存砂壁の固定
    ・下地の補強
    ・シーラー塗布

    といった下地処理が非常に重要です。古い砂壁の上にそのまま塗ると、剥がれ・浮きの原因になります。

    施工方法の一例

    1. 下地清掃・補修
    2. シーラー塗布
    3. 砂壁状塗料の塗布(ローラー・コテ)
    4. 仕上げ調整

    仕上げ方によって、凹凸の強さや表情を調整できます。

    砂壁状塗料が向いている場所

    内装

    ・和室
    ・リビングのアクセント壁
    ・玄関ホール
    ・床の間

    外装

    ・和風住宅の外壁
    ・重厚感を出したい外観
    ・店舗外観

    砂壁状塗料と他仕上げ材の比較

    ビニールクロスとの違い

    ・クロス:施工が早く安価
    ・砂壁状塗料:質感・耐久性・高級感重視

    左官仕上げとの違い

    ・左官:完全な自然素材・職人技
    ・砂壁状塗料:安定品質・工期短縮

    まとめ|砂壁状塗料は「質感」を楽しむ仕上げ材

    砂壁状塗料は、

    ・デザイン性
    ・落ち着き
    ・上質感

    を重視したい方にとって、非常に魅力的な塗料です。単なる「壁の色替え」ではなく、空間全体の雰囲気をつくるための仕上げ材として、砂壁状塗料を検討してみる価値は十分にあります。

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