塗装でUV性を強化し屋根を守る方法とは|屋根を守るための全知識

塗装でUV性を強化し屋根を守る方法とは|屋根を守るための全知識
目 次

    屋根は建物の中で最も過酷な環境にさらされている部位です。雨・風・雪といった自然環境の影響はもちろん、特に深刻なのが 紫外線(UV) によるダメージです。

    紫外線は屋根材の劣化を引き起こし、
    ● 色あせ
    ● 反り
    ● ひび割れ
    ● 塗膜の剥離
    ● 防水性の低下
    ● 雨漏り
    といった重大なトラブルの根本原因になります。

    しかし、適切なタイミングで「UV性(耐候性)に優れた塗装」を行うことで、屋根は驚くほど長持ちします。本記事では、UVが屋根に与える影響から、UV性を強化する塗装方法、塗料の種類、施工工程、屋根材ごとのポイントまで、屋根を守るための全知識を詳しく解説します。

    目次

    1章 屋根はなぜ紫外線に弱いのか?

    外壁に比べて屋根は 約2倍以上の紫外線 を浴びています。理由は単純で、「太陽に最も近く、角度的に直射日光を受け止める構造だから」です。紫外線が屋根に与える主なダメージは次の3つです。

    ●塗膜の分解

    屋根の塗装は、屋根材そのものを守るための“バリア”です。しかし紫外線を浴び続けると、塗膜の樹脂成分が破壊され、粉のようになって表面に現れます。これが チョーキング現象 です。チョーキングは、「塗膜の防御力が失われているサイン」であり、放置すると劣化が急激に進行します。

    ●屋根材の乾燥・ひび割れ

    スレート屋根やセメント瓦などは、紫外線による乾燥で“反り・割れ”が起こります。コンクリート系の瓦は本来強い素材ですが、UVによる乾燥と雨水の吸収を繰り返すことで、耐久性が低下します。

    ●防水性の低下による雨漏り

    紫外線で塗膜が機能しなくなると、屋根材が水を吸い始めます。
    吸水 → 乾燥 → ひび割れ → 隙間から雨水侵入 → 雨漏り

    という典型的な劣化ルートに進みます。

    雨漏りが始まると、屋根内部の
    ● 野地板の腐食
    ● 断熱材の劣化
    ● 家全体の耐久性の低下
    につながり、修繕費は一気に跳ね上がります。

    2章 紫外線にさらされる屋根材の種類と弱点

    屋根材の種類によって、紫外線への耐性は大きく異なります。それぞれの特徴と弱点を理解することで、適切な塗料選びができるようになります。

    ●スレート屋根(コロニアル・カラーベスト)

    日本で最も普及している屋根材ですが、紫外線には比較的弱い素材です。

    紫外線による劣化

    ・色あせ
    ・チョーキング
    ・反り
    ・ひび割れ
    ¥塗膜剥離

    屋根材自体が薄いため、塗膜の保護が非常に重要です。

    ●金属屋根(ガルバリウム鋼板・トタン)

    金属屋根は紫外線そのものよりも、“塗膜劣化によるサビ”が最大の弱点です。

    UVによって塗膜が劣化すると、
    ・白サビ
    ・赤サビ
    が発生し、放置すると穴あきになります。

    ●セメント瓦

    セメント瓦は紫外線で乾燥しやすく、塗膜が切れると吸水しやすくなります。

    紫外線による劣化例

    ・色あせ
    ・塗膜剥離
    ・吸水によるコケ・カビ発生
    ・強度低下

    ●モニエル瓦

    特殊なスラリー層を持つため、紫外線で表面が粉状になりやすく、適切な塗装が必要です。

    ●陶器瓦

    陶器瓦は釉薬で保護されているため紫外線に強く、基本的に塗装は不要ですが、
    ・棟瓦の漆喰
    ・板金の劣化
    など付帯部分は紫外線の影響を受けます。

    3章 UVを防ぐ塗料とは?UV性・耐候性の基礎知識

    紫外線から屋根を守るためには、「UVに強い塗料(高耐候性塗料)」を選ぶことが必須です。耐候性の違いは、塗料の主成分である樹脂によって決まります。

    以下に、代表的な塗料の耐候性(UVカット性能)を比較します。

    ●ウレタン塗料(耐候性:低)

    柔らかい塗膜で密着性が高いですが、紫外線には弱い。

    ・耐久年数:5〜7年
    ・紫外線で劣化しやすい
    ・コストは低いが屋根には不向き

    ●シリコン塗料(耐候性:中)

    現在最も普及しているバランス型塗料。

    ・耐久年数:8〜12年
    ・UV性は中程度
    ・コスパが良い

    屋根でも使用されるが、紫外線が強い地域では耐久性が不足することも。

    ●フッ素塗料(耐候性:高)

    紫外線に強く、耐久性が高いハイグレード塗料。

    ・耐久年数:12〜18年
    ・UVに強い
    ・汚れがつきにくい
    ・費用はやや高い

    ●無機塗料(耐候性:最高)

    紫外線で劣化しない「ガラス成分(無機物)」が主成分。屋根を長期間保護したい方に最適。

    ・耐久年数:15〜25年以上
    ・紫外線に最も強い
    ・退色しにくい
    ・価格は高い

    ●遮熱塗料(UV+熱にも強い)

    遮熱塗料は紫外線と赤外線を反射します。屋根温度を約10〜15℃下げる効果があり、
    ・夏の省エネ
    ・室内温度上昇の抑制
    にも有効です。

    ●高耐候クリヤー塗料

    屋根材のデザインを生かしつつUVカットできる塗料です。
    ※スレート屋根のクリヤー塗装は状態が良い場合にのみ可能。

    4章 UV性を強化する屋根塗装の正しい施工方法

    「良い塗料を使えばUVに強くなる」と思われがちですが、実は 施工工程 が最も重要です。以下に、UV性を最大限発揮するための塗装工程を詳しく解説します。

    ①高圧洗浄

    紫外線で劣化した古い塗膜・コケ・カビ・汚れを除去。これを怠ると上塗りが密着せず、早期剥離につながります。

    ②下地補修

    ・スレートのひび割れ補修
    ・棟板金の釘抜け修繕
    ・コーキング補修
    など、紫外線で傷んだ部分を整えます。

    ③下塗り(シーラー・プライマー)

    UV性を高めるためには、この工程が最重要です。
    下塗りは
    ・吸い込みを抑える
    ・上塗りとの密着性を高める
    ・防水性を補う
    役割があります。

    屋根材により下塗りは大きく異なるため、適切な材料選びが必要です。

    ④縁切り(スレート屋根の場合)

    紫外線劣化とは直接関係しませんが、屋根の防水性維持に欠かせない工程です。タスペーサーを挿入し、雨水の逃げ道を確保します。

    ⑤中塗り・上塗り(2回塗り)

    UV性を強化するためには、
    ・塗膜厚
    ・均一な塗り回数
    ・塗料の性能を発揮する希釈率
    が非常に重要になります。

    高耐候塗料ほど、塗膜が紫外線を反射・吸収し、屋根を守る力が強くなります。

    5章 屋根材ごとのUV対策塗装のポイント

    ●スレート屋根

    紫外線で最も劣化しやすい屋根材。UV対策塗料(フッ素・無機・遮熱)が非常に有効です。

    ・タスペーサーによる縁切りを必ず実施
    ・ひび割れ補修を丁寧に
    ・3回塗りで塗膜を確保
    ・下塗りはスレート専用を使用

    ●金属屋根

    紫外線よりも塗膜劣化→サビが最大の問題です。

    ・ケレン作業でサビを除去
    ・金属専用サビ止め塗料が必須
    ・遮熱フッ素や無機塗料が効果的

    紫外線で塗膜が薄くなるとサビに直結するため、定期的なメンテナンスが重要です。

    ●セメント瓦

    紫外線で塗膜が劣化すると吸水が進むため、再塗装が必要。

    ・吸い込みが激しいため下塗りは多めに
    ・遮熱塗料で温度上昇を抑制
    ・スラリー層の処理を確実に

    ●モニエル瓦

    紫外線で表面のスラリー層が粉状に劣化します。専用下塗り材が必須。

    6章 UV対策を怠るとどうなる?

    ●築10年でスレート屋根が反り返る

    紫外線で乾燥し、屋根材が歪む。塗装で改善できず、カバー工法になるケースも。

    ●金属屋根にサビが発生し雨漏り

    UVで塗膜劣化 → サビ → 穴あき → 雨漏りとなり、修繕費が高額に。

    ●コケ・カビが大量発生

    屋根材が吸水していることを表す。紫外線対策塗装を行っていれば防げた劣化。

    7章 UV対策としての「遮熱塗装」の効果

    遮熱塗料は紫外線・赤外線を反射することで屋根温度を下げます。

    効果

    ・夏の室内温度が2〜4℃低下
    ・エアコン使用量の削減
    ・屋根材の熱膨張を抑え、ひび割れ防止
    ・屋根寿命が延びる

    紫外線対策+省エネ対策として非常に有効です。

    8章 UV性を強化するために業者選びで注意すべきポイント

    ① 下塗りを重視しているか

    UV性能は“下塗りの品質”に大きく依存します。

    ② 塗膜厚を十分に確保する技術があるか

    薄塗りは耐久性が半分以下になります。

    ③ 屋根材ごとに専用材料を使っているか

    モニエル瓦・金属屋根などは専用下塗りが不可欠。

    ④ 遮熱塗料の施工実績が豊富か

    知識不足の施工は効果が出ません。

    ⑤ 写真付きの施工報告書を出してくれるか

    透明性のある業者は信頼できます。

    9章 まとめ:UV対策塗装で屋根寿命は2倍以上伸ばせる

    屋根は紫外線により日々劣化していますが、UV性に優れた塗料を正しく施工すれば、
    ● 劣化スピードを大幅に抑制
    ● 屋根の寿命を延ばす
    ● 雨漏りを防ぐ
    ● 外観を美しく保つ
    ● 省エネ効果を高める
    といった多くのメリットを得ることができます。

    特に、
    ● フッ素塗料
    ● 無機塗料
    ● 遮熱塗料
    などの高耐候塗料は、紫外線の強い日本の環境に非常に適しています。

    「まだ大丈夫」と放置してしまうと、塗装では直せず カバー工法や葺き替え が必要になるケースも少なくありません。屋根は住まいを守る最前線。紫外線に負けない塗装を行うことが、住宅を長く大切に使うための最も賢い方法です。

    塗装でUV性を強化し屋根を守る方法【Q&A】

    Q1. なぜ屋根は外壁よりも紫外線に弱いのですか?

    A. 屋根は外壁よりも太陽光に対して“直角に近い角度で”紫外線を受けるため、外壁の約2倍以上のUV量が降り注ぎます。そのため劣化スピードも速く、
    ● 色あせ
    ● 塗膜の分解
    ● ひび割れ
    ● 防水性の低下
    が外壁より早く起きます。


    Q2. UV(紫外線)が屋根に与える一番大きなダメージは?

    A. 塗膜の分解と屋根材のひび割れです。紫外線は塗料の樹脂を破壊します。塗膜が弱ると水を吸いやすくなり、ひび割れ・雨漏りの原因になります。


    Q3. 紫外線に強い塗料はどれですか?

    UV対策として最も評価が高いのは以下の3つです。

    1. 無機塗料(最も高耐候)
    2. フッ素塗料
    3. 遮熱フッ素塗料/遮熱無機塗料

    これらは紫外線の影響を大幅に抑え、一般塗料より2倍近い寿命があります。


    Q4. 遮熱塗料はUV対策にも効果がありますか?

    A. はい。あります。遮熱塗料は紫外線(UV)だけでなく赤外線(IR)も反射します。そのため、
    ・屋根温度を下げる
    ・熱劣化を防ぐ
    ・屋根材のひび割れを抑える
    といったUV対策と相乗効果があります。


    Q5. 屋根がどの程度紫外線で劣化しているか、自分でも判断できますか?

    以下の症状があれば紫外線劣化が進んでいます。

    ● 色あせ
    ● 白い粉(チョーキング)
    ● 反り
    ● ひび割れ
    ● コケや藻
    ● 塗膜が剥がれている

    屋根は見えにくい位置にあるため、専門業者による診断が最も確実です。


    Q6. 塗装で本当にUV性が強くなるのですか?

    A. 施工と塗料の選び方次第で大きく変わります。UV性を高めるには、
    ・高耐候塗料を選ぶ
    ・下塗りを正しく行う
    ・規定塗膜厚を確保する
    ことが重要です。

    ただ塗料を塗るだけでは効果は出ません。


    Q7. 屋根塗装は何年ごとに行えばUV対策として十分ですか?

    使用塗料により大きく異なります。

    塗料寿命の目安
    ウレタン5〜7年
    シリコン8〜12年
    フッ素12〜18年
    無機15〜25年以上

    紫外線が強い地域(海沿い・南向き屋根)は、寿命が1〜2年短くなる場合があります。


    Q8. スレート屋根にはどの塗料がおすすめですか?

    A. UVに強いフッ素塗料・無機塗料・遮熱塗料をおすすめします。スレート屋根は薄く、紫外線で反りやひび割れが起こりやすいため、「耐候性の高い塗料」を選ぶことが非常に重要です。


    Q9. 金属屋根にもUV対策塗装は必要ですか?

    A. 必要です。金属屋根は紫外線で塗膜が劣化すると、
    ・白サビ
    ・赤サビ
    につながり、最終的には穴あきになります。金属専用のサビ止め→高耐候上塗りが必須です。


    Q10. UV対策として“クリヤー塗装”は効果がありますか?

    A. 条件が合えば効果は高いです。スレート屋根が比較的きれいな状態であれば、クリヤー塗料でUVカット+美観維持が可能です。

    ただし、
    ・劣化が進んでいる
    ・変色している
    場合はクリヤー塗装は不可となります。


    Q11. UVカット塗装と通常塗装の違いは?

    A. 紫外線に対する耐久性の差です。UVカット塗装は、
    ● 塗膜が分解しにくい
    ● 色あせが少ない
    ● 長寿命
    ● 防水性が長く続く

    通常塗装より2〜3倍長持ちするケースもあります。


    Q12. UVが強い季節や地域で気を付けることはありますか?

    ● 南向き・西向きの屋根は劣化が早い
    ● 海沿い・標高の高い地域は紫外線量が増える
    ● 夏場は屋根温度が70℃以上になり塗膜が劣化しやすい

    こうした地域は特に“耐候性最強クラスの塗料”がおすすめです。


    Q13. UV対策塗装を行うベストな季節は?

    A. 春・秋が最適です。
    理由
    ・気温・湿度が安定
    ・塗料が乾燥しやすく密着が良い
    ・塗膜性能を最大限発揮できる

    ただし、夏でも冬でも施工は可能です。


    Q14. 塗装でどれくらい屋根の寿命は延びますか?

    塗料のグレードで変わりますが、適切なUV対策塗装は屋根寿命を2倍以上に延ばせる と言われています。劣化が進む前に施工できれば、カバー工法や葺き替えよりもずっと低コストで維持できます。


    Q15. UV対策塗装で失敗しないためのポイントは?

    1. 下塗りの品質を重視する
    2. 高耐候塗料を選ぶ(フッ素・無機・遮熱)
    3. 屋根材に合った材料を使用
    4. 適切な塗膜厚を確保
    5. 施工写真を残してくれる業者を選ぶ

    塗料選びより“施工品質”の方が大切です。

    後悔のないリフォームを実現するためには、以下のポイントを押さえて業者を選ぶことが重要です。

    • 中間マージンのかからない、職人直営の自社施工会社を選ぶ。
    • 地域に根ざし、その土地の気候や特性を熟知している会社を選ぶ。
    • 建物の状態を正確に診断し、最適なプランを提案できる専門知識を持った会社を選ぶ。

    福岡で塗装リフォームをご検討の際は、ぜひ私たちトラストホームにご相談ください。
    トラストホームは、福岡の建物を知り尽くしたプロによる「自社施工」にこだわり、中間マージンを徹底的にカットした適正価格で高品質な工事をお届けします。
    お客様の大切な住まいを末永く守るため、最長10年の品質保証と万全のアフターフォロー体制で、安心のリフォームを実現いたします。

    屋根塗装関連記事