凍害から家を守る方法とは?|冬の劣化から住まいを守る正しい考え方

凍害から家を守る方法とは?|冬の劣化から住まいを守る正しい考え方
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    冬が終わったあとに、 「屋根が割れている」 「外壁にヒビが増えた」 「雨漏りが急に始まった」 このようなご相談をいただくことがあります。その原因を調査すると、多くの場合に関係しているのが 凍害(とうがい) です。凍害は、台風や地震のように一度で大きな被害が出るものではありません。しかし、毎年の冬を繰り返すうちに、少しずつ、確実に家を傷めていく劣化現象です。しかも凍害は、 ・起きている最中は気付きにくい ・春になってから症状が表に出る ・原因が分かりにくい という特徴があり、放置されやすいのが現実です。この記事では、塗装会社の視点から、凍害から家を守る方法を、お客様にとって分かりやすく解説していきます。

    ■凍害とは?家に起こる「冬特有の静かな劣化」

    凍害とは、建材の内部に入り込んだ水分が、凍結と融解を繰り返すことで起こる劣化現象です。特に影響を受けやすいのは、 ・屋根 ・外壁 ・基礎まわり ・ベランダ といった、屋外にさらされている部分です。

    水は凍ると体積が増える

    凍害の基本となる性質は、とてもシンプルです。水は凍ると体積が増えます。約9%ほど膨張すると言われており、 このわずかな膨張が、建材の内部では大きな破壊力になります。 ・小さな隙間に入った水 ・目に見えない内部の水分 が凍ることで、内側から押し広げる力が発生します。これが何度も繰り返されることで、 ・ひび割れ ・欠け ・剥離 といった症状につながります。

    ■なぜ家に凍害が起こるのか?

    「雨は防げているはずなのに、なぜ水が入るの?」そう疑問に思われる方も多いと思います。実は、家の建材は完全防水ではありません

    屋根材・外壁材は水を吸う性質を持っている

    特に次のような建材は、吸水性があります。 ・スレート屋根(コロニアル・カラーベスト) ・セメント瓦 ・モルタル外壁 ・窯業系サイディング これらは、表面の塗膜によって防水性を保っている建材です。

    塗膜が劣化すると「水を吸う家」になる

    紫外線や雨風によって塗膜が劣化すると、 ・防水性が低下 ・水が染み込みやすくなる 状態になります。この状態で冬を迎えると、 ・日中に雨や雪解け水が染み込む ・夜間に凍結 ・翌日に融解 という動きが、毎日のように繰り返されます。これが、凍害の始まりです。

    ■凍害が起こりやすい家の特徴

    塗装会社として多くの現場を見てきた中で、凍害が起こりやすい家には共通点があります。

    ① 築10年以上で塗装メンテナンスをしていない

    築10年以上経過すると、 ・塗膜の防水性低下 ・細かなひび割れ が起こりやすくなります。見た目に大きな異常がなくても、内部では水を吸いやすい状態になっていることがあります。

    ② 北側・日当たりの悪い場所が多い

    ・北側の屋根 ・日陰になる外壁 ・隣家との距離が近い場所 これらは、 ・乾きにくい ・湿気が残りやすい ため、凍害リスクが高くなります。

    ③ 寒暖差が大きい地域

    雪が多い地域だけでなく、 ・朝晩の冷え込みが強い ・昼間は比較的暖かい という地域でも凍害は発生します。

    ④ すでに小さな劣化症状がある

    ・ヘアクラック(細いひび) ・塗膜の剥がれ ・欠け こうした小さな劣化が、凍害の入り口になることも少なくありません。

    ■凍害を放置すると家はどうなる?

    凍害は初期段階では目立ちません。しかし放置すると、次のような深刻なトラブルにつながります。

    ① 屋根材・外壁材の割れや欠損

    内部から押し広げられることで、 ・屋根材が割れる ・外壁が欠ける ・表面が剥がれ落ちる といった症状が起こります。

    ② 雨漏りの発生

    割れや欠損部分から水が入り込むと、 ・防水シートの劣化 ・野地板や下地の腐食 につながり、雨漏りが発生します。

    ③ 塗装では対応できなくなる

    凍害が進行しすぎると、 ・塗装しても水の吸い込みが止まらない ・建材自体が脆くなっている 状態となり、塗装ではなく張り替えやカバー工法が必要になるケースもあります。

    ■凍害から家を守る方法①

    「塗装による防水性の回復」 凍害対策の基本は、建材に水を入れないことです。

    塗装は家を守る“防水バリア”

    屋根塗装・外壁塗装は、 ・見た目をきれいにする工事 ではなく ・建材を水から守る工事 です。塗膜が健全な状態であれば、 ・水の浸透を防ぐ ・内部に水分を溜めない ため、凍害は起こりにくくなります。

    特に重要なのは下塗り

    凍害対策塗装では、 ・下塗り材(シーラー・プライマー) の役割が非常に重要です。下塗りは、 ・吸い込みを抑える ・塗膜の密着性を高める ことで、防水性能の土台を作ります。

    ■凍害から家を守る方法②

    「劣化が軽いうちのメンテナンス」 凍害対策で最も大切なのは、早めの対応です。 ・色あせ ・粉吹き ・細かなひび この段階で塗装を行えば、凍害を未然に防ぐことができます。

    ■凍害から家を守る方法③

    「正しい診断と工事判断」 屋根塗装会社として大切にしているのは、すべてを塗装で済ませようとしないことです。すでに凍害が進んでいる場合は、 ・部分補修 ・張り替え ・カバー工法 が必要なケースもあります。正確な診断を行い、 ・塗装で守れる家 ・塗装では難しい家 を見極めることが重要です。

    ■お客様に知っておいてほしい凍害対策の考え方

    凍害は、 ・冬が終わってから症状が出る ・原因が分かりにくい という特徴があります。「今は雨漏りしていないから大丈夫」ではなく、「水を吸っていない状態かどうか」という視点で、住まいを見ていただくことが大切です。

    ■まとめ:凍害から家を守る一番の方法は“水を入れないこと”

    凍害は、 ・水が入り ・凍って ・膨張し ・溶けて を繰り返すことで、家を内部から傷めます。屋根塗装・外壁塗装は、 ・凍害を防ぐ ・建材の寿命を延ばす ・将来の大きな修繕を防ぐ ための、有効な手段です。 「今の家は大丈夫なのか」 「塗装で守れる状態なのか」 それを知るだけでも、住まいを守る大きな一歩になります。家は、目に見えないところから劣化が始まります。だからこそ、早めの点検と正しいメンテナンスが、凍害から家を守る最善の方法です。 後悔のないリフォームを実現するためには、以下のポイントを押さえて業者を選ぶことが重要です。
      • 中間マージンのかからない、職人直営の自社施工会社を選ぶ。
      • 地域に根ざし、その土地の気候や特性を熟知している会社を選ぶ。
      • 建物の状態を正確に診断し、最適なプランを提案できる専門知識を持った会社を選ぶ。
    福岡で外装リフォームをご検討の際は、ぜひ私たちトラストホームにご相談ください。 トラストホームは、福岡の建物を知り尽くしたプロによる「自社施工」にこだわり、中間マージンを徹底的にカットした適正価格で高品質な工事をお届けします。 お客様の大切な住まいを末永く守るため、最長10年の品質保証と万全のアフターフォロー体制で、安心のリフォームを実現いたします。